タイトルに「日本史」と掲げながら、帯には「私の世界史」とある。
安冨先生の生み出す文章は本当に面白い。
さまざまな事象から独自の仮説を立て、論拠を示し、結論に向かっていく
文章さばきは、帯の写真がその暗示なのかと思わせる。
安冨本を読む感覚は、馬に乗って、疾風のごとく駆け抜けていく感じ。
そして、この本はそのグルーブ感がものすごい。
歴史は繰り返すというし
生きていくために歴史を知ることは大切だというし、、
でも、専門家でもない普通の人に歴史を自分が生きることに役立たせる術など
誰も教えてはくれない。
学校で学ぶ歴史が、自分の人生とクロスして考えることができる人が
どれほどいるだろう。
生きるために知るべき歴史がこの本には詰まっている。
この本を読み終えたら
歴史が今を生きる自分と重なることを実感する。
そうして、新たな自分の歴史が始まる。
なんか、そんな、すごい本だった。