いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

「内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法」スーザン・ケイン

 

この本を手に取るのは、自分を内向型人間だと思っている人で

そのことで、悩みを抱えたり、生きづらさを感じていたりしている人ではないだろうか。そして、たいてい、そんな自分を少数派だと思っていたりしないだろうか。

ワタシがそうだった。

 

けれど、本著を開いて、すぐに安堵する。

あーー、自分だけじゃないのだと。

 

著者は言う。

人間の2,3人に1人は内向型の人間。

 

つまり人間は、外向型と内向型が半々。

なのに、今の社会は、内向型の人間が生きづらさを抱えがちだ。

逆に言えば、それは、今の社会が、外向型の人間が生きやすいように

設計されているということだ。

あらゆる教育が、人間を内向型から外向型にしようとしがちである。

著者は、そこに、大きな一石を投じている。

 

社会における内向型人間の必要性。

ひとりの時間、内省する時間が人間に必要なこと。

そして、そこから生まれる創造性。

専門家のさまざまな実験や研究を紹介しながら

内向型人間の利点を説いていく。

その説明も、ただ単に実験や研究結果のみによって断じることなく

弁護士という著者らしく、それらの結果にひとつひとつ反証しながら

解説していく。まさに内向型人間だからこその著作である。

 

読み終えたときには、自分が内向型人間であることを

幸せに思うに違いない。