いのしし日記

ワタシノトリトメナイハナシ

省電力モード

よせばいいのに、先日、子どもの部活の保護者の飲み会に参加してしまった。

だいたいこういうのは苦手なのである。

だいたい一人でいるのが好きなのである。

だいたいみんなでワイワイいうのが得意じゃないのである。

 

だというのに、この手のお誘いにたまに乗ってしまう自分がいる。

 

こういう会では、進んで聞く側に回る。

話すのは得意じゃないが、聞くのは得意である。

いや、正直に言おう。

聞くのではなく、聞いているふりが得意なのである。

 

船頭多くして船山に上るというが

このことわざ、飲み会にもぴたりとあてはまる。

話し役ばかりの飲み会なんて、とんでもないことになる。

話し役と聞き役がいてこそ飲み会は円滑に進むのである。

 

ゆえに、飲み会では、得意な聞き役を率先して演じることにしている。

飲み会という舞台の聞き役には、高い演技力を求められることはない。

だって、お酒が入った話し役の演技はほぼアドリブの与太話なんだから、聞き役が真剣に演技してたら身が持たない。

だから、飲み会のときは、自分の省電力モードを誰にも気づかれないようこっそりオンにしておくことが何より重要だ。

 

しかし、ここには注意も必要。

パソコンやスマホが省電力モードのままなんの動作もしないと

時間が経って真っ黒な画面になってしまうように

省電力モードで長い時間を過ごしていると

すっかり気が抜けて

話も飲み物も食べ物もすべてが自分の目の前を素通りし

聞いているふりが思いっきりばれてしまうことになりかねない。

下手をすれば、酔っぱらった話し手の役者が絡みだす演技を繰り広げる可能性だってなきにしもあらず。

 

さて、今回のワタシはといえば、久々の劇場でのパフォーマンスだったので

あいづちを打ち、ウーロン茶を飲み、ときどき好みではない冷めた料理に箸を伸ばし

省電力モードを維持したまま、無事終演と相成った。

 

舞台を降り、家に帰りつき、素の自分に戻って省電力モードをオフにしたら

怒涛の如く空腹感が押し寄せた。