いのしし日記

ワタシノトリトメナイハナシ

大吉に行ってみた

ずっと持っていたけど

ずっと使っていなくて

たぶんこの先もずっと使うことはないだろうというものがあった。

 

それは、指輪。

 

夫の祖母、ワタシの祖母、それから、おばさんからもらったものだ。

 

だいたい、ワタシは貴金属や宝石というものにめちゃくちゃ疎い。

はっきり言って、興味がない。

そのうえ、自分の体に常時何かをつけていることが苦痛である。

なので、結婚指輪もつけていない。

 

そのような者に指輪をくれるなんて

まさしく、豚に真珠、猫に小判

 

それでも、もらったものだからと

タンスの中に大切にしまっていた。

 

さて、突然であるが、人間、明日どうなるか分からぬ身である。

いや、今この時さえ分からない。

そのときに、この指輪はどうなるんだろうと

アラフィフのワタシはふと考えた。

 

誰かに余計な手間をなるべくかけたくない。

これは、自分で片をつけねばなるまい。

で、駆け込んだ。

近所の「大吉」。

 

今はこの手のお店をCMでよく見るし

ずいぶん身近なものになってるんだろうなと思いつつ

それでも昭和生まれのワタシはちょっと抵抗感があった。

 

不安と緊張と抵抗意識を胸におずおずと大吉の暖簾をくぐった。

ところがどうだ。

ワタシが想像した昭和的な「質屋」の雰囲気はどこにもなかった。

店内は明るく、店員のお姉さんも今ふうの明るい人だった。

 

さっさっさっ、と事は進んだ。

まずは、3つの指輪が、本物の指輪だったと言われたことにひと安心。

五万六千円の買取額を提示されたワタシは

二つ返事で三つの指輪を売った。

 

あれからだいぶ時間がたったが

大切な人の指輪を売って得たお金をどう使ったらいいかとずっと悩んでる。

お金はタンスの中に大事にしまっている。