いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

禁字生活 3

「活字が欲しい!!」という禁断症状が幾分和らいできた。
穏やかに一日が過ぎて行く。

空白の時間をいつも活字で満たしてきた。
その手段がなくなった今、目の前には、実は、考える時間が横たわっていた。
「さて、何をしよう?」
「さて、今日やっておくことはあったかな?」
「さて、やりたいことはあったかな?」
「はて、私がやりたいことってなんだろう?」

自分自身で考えたくて、考える力が欲しくて
どう考えたらよいのかその方法が知りたくて
その手段が欲しくて、知らず知らずのうちに、それを活字に求めていた。
いつの頃からか、そのすべてを活字に求めていたのかもしれない。
活字至上主義。
無自覚にも、必死に活字にそれを追い求めた。

禁字生活をしていたら、考えていた。
考える力を身につけようと、無闇に本を読みあさっていた
まさにそのことが考える力を削いでいた。
力をつける方法を考えることを放棄している自分に気がついた。
すべてを活字から得ようとしている自分がいた。
活字に頼りきり、考えない自分がいた。

こんな皮肉が待ってたなんて、ちょっとビックリである。