いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

いとこ

毎年、お正月は夫の実家で過ごす。
結婚してからの慣例。
そんなお正月も今年で15回目となった。

結婚当初は、祖父母は健在だったし
義母もまだまだ意気盛んだった。
夫は長男でかつ、第一子。
義弟も義妹もまだ独身だった。
あの頃の私はただただ難なくお正月をやり過ごそうという一心だった。
だから、決まってお正月前になると、機嫌が悪くなった。
そんな妻をあやしつつ実家に連れ帰る夫の気苦労を
今となっては笑って思い出せる。

元気だった祖父母は亡くなり
義弟も義妹も結婚し、家族を持った。
毎年少しずつ少しずつ
家族の形を変えながら
みんなでお正月を過ごしてきた。

夫の実家で過ごすことがイヤでイヤでたまらなかったのに
ここ数年は、にぎやかなお正月を楽しみにしている。
それは、数年前から、夫の「いとこ」たちが
お正月に加わるようになったからだ。
親子兄弟で煮詰まりそうになる空気を
いとこが集まることで薄めてくれる。
血縁と言いながら、友達のような
友達のようでありながら、やっぱり血のつながりを感じさせる
「いとこ」という存在を
いいなあ、、としみじみ思うようになった。
そして、いとこの中にいる夫が
長男の役割から解放される雰囲気に満たされることで
同時に、私も長男の嫁としての役割から解放されるのである。
(何にも役割なんて果たしてないんだけどね。)

子どもたちもまた、いとこ同士遊んでいる。
兄弟姉妹で遊ぶのとはまた違う。
友達のようで兄弟のような絶妙な距離感が
自然と保持される。

家族の輪の広がりを最も感じさせてくれる存在に
感謝しつつ、今年もまたスタートした。
よい年になりますように。