いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

私には、ふたつ上の姉がいる。

彼女とは、こどもの頃、とても仲が悪かった。
姉のくせに、私より背が小さく
姉のくせに、私より足が遅かった。
姉のくせに、私よりなんだかぼーっとしていて
姉のくせに、ちっとも頼りにならなかった。

私はそんな姉のことを、心のなかで
イヤだなーと思っていて
彼女のグータラ生活にいつもチッと舌打ちをするような
妹だった。

今でも、そう特別、仲が良いというわけではない。
会うことも滅多にないし
電話やメールで連絡を取り合うことも
近況を報告し合うことも
ほとんどない。

だけど、こどもの頃と比べたら
ずいぶん関係は改善した。
そのために何か努力をしたわけではない。
ただ、時間が過ぎたからだ。

今日は、そんな姉の誕生日である。
毎年おめでとうメールを送るこの日には
いがみ合っていたこども時代を
思い出すのである。