いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

数字に弱い

私は、数字に弱い。
計算じゃなく、数学でもなく
数字に弱いのである。

この性格がわかったのは
夫の一言であった。
それは、私が歯医者さんに定期的に歯のクリーニングに
通うようになってしばらくたった頃。

歯医者さんでは、毎回、歯周ポケットのチェックと磨き残しのチェックがある。
「今回は、磨き残し20%ですよ〜」とか
「歯周ポケットが5ミリになってますよ、気をつけてください」とか
「出血箇所が2カ所ありましたよ〜」とか
状態を確認して、歯をきれいにしてもらう。

歯医者さんに行った日の夜は
その結果表を手に、私は必死に歯を磨く。
結果が良ければ、よし、次もがんばるぞ!!
結果が悪ければ、よし、次はがんばるぞ!!
というわけだ。

すごい形相で歯間ブラシを突き刺す私に
夫がこう言った。
「キミって、数字に弱いよねえ。。」

自分のことをどちらかというと、数字に強い人間だと
ずっと思っていたのに。。
えっ、「数字に弱い」だと!?

だけど、夫に言われ、思い当たる。
数値化されると、私の反応は激しい。
言葉だと解釈次第で相対的だけれど
数字は、もう、絶対的。
そういえば、数字を突きつけられると
私は、硬直してしまうようだ。
水戸黄門の印籠を見せられたかのように
条件反射で、ははーとひれ伏してしまう。
「それって、ホント!?」なんて
おくびにも言えなくなってしまう。
そして、数字の前で落ち込んだり、闘志をみなぎらせたりするのである。

なるほど、なるほど、夫はよく見ているものである。
でも、いつから、数字に弱くなったのかしらと記憶を辿る。
子供の頃は、そろばんを習って
計算には強かったし
学校の数学も苦手ではなかったしなあ。。

あー、そうだ、高校時代だ。
テスト三昧のあの日々。
めくるめく点数と順位と偏差値の数字に、
寝ているときまでうなされたあの日々。
あの経験が、数字に弱い私を作ったのかもしれない。

数字に振り回され、一喜一憂しながら
へこんだりがんばったりする
数字に弱い自分を
実は、私は、結構気に入っている。
よし、今日も、また、歯磨きがんばるぞー!