車の運転が苦手な私は
できることなら車を運転したくない。
時間と体力が許せば
できる限り歩くようにしている。
車は走る凶器などと言うし
そのうえ自分の苦手意識も多分に加わり
ドライバーのときの私は、
何かあったらどうしようと
びくびくしている臆病者になる。
それに比べ、歩いているときの私は、
完全にくつろいでいる。
怖いものなし、強気の輩となる。
あれっ、歩行者の私はなぜにこんなに
リラックスできるのかと
ふと思ったことがあった。
車と歩行者の関係をみれば
歩行者は弱者だ。
事故のときに身体的被害を受けるのは歩行者で
歩行者は、道路を歩いているだけで
つねに身の危険にさらされているのだ。
なのに、なんでこんなにお気楽人間になれるのだ、と。
きっと、歩行者のときの私は、無意識に
今歩く自分は弱者だと自覚している。
「弱者だから守られて当然」との意識が
自分を強気にさせていく。
強気の弱者は、弱者なんだろうか?
弱者が自分を弱者だと自覚したときから
ことの本質は歪み始めるような気がするのである。。