いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

ネコの額

子どもの頃、自分の容姿については、あれこれ悩む
どうして、この低い鼻はお母さんに似たのよとか、
この毛深いのは、お父さんのせいだとか、
なんで、こんな目がたれてんのよおーーとか。

けれど、大人になるにつれて、自分と折り合いをつけ、
まっ、これでもいいか、別に困らないし。。となってくる

だけど、ひとつだけ、どうしても折り合いがつけられないことがある
それは、おでこが狭いこと

狭いことを「ネコの額」なーーんていうたとえがあるけれど、
あれは、たとえではない。私のおでこはそれを地でいっているのである

このおでこ。
私の姉、弟ともに狭い。
どうもこれは、母方の祖母の遺伝のような気がする。
誰のせいでもないけれど、あーあー、おでこが広かったらなあ。。

なぜなら、おでこが広いと、いいことが二つあると私は固く信じているからだ。

ひとつは、いろんなヘアスタイルがうまくきまること
髪を切りたいとき、ヘアカタログを見ると
モデルさんは、みーんなおでこが広い
いいなあ、いいなあ。
そんなモデルさんのヘアスタイルをプリントして
「こんなふうに切ってください」と
美容室に行ったところ、
「おっ、おでこが狭いからですねえ」だってえ。
そんなのプロの腕でどうにでもできるでしょとも言えず
(まあ、そこそこに切ってはもらったんだけどね。)

もうひとつ、おでこが広いというだけで、なんとなく賢く見えてしまうこと
「かしこい」とか「聡明」という響きにとてつもなくあこがれている私は
「おでこが広いと賢く見える」が私の中のひとつのキャッチコピーになってしまっている。

街行く女の人を眺めてみると、たいていみんなおでこが広いのねえ
おでこが狭い私は、実はかなりのマイノリティーなんだろうか
美容の雑誌なんかでも、目が小さいとか、目が一重だとか、口や鼻や輪郭に関しての
お悩みなどについてはよく書いてあるのに、
「おでこがせまいんですう」などという悩みは
そういえば、目にしたことがないぞお

この私のネコの額は、ふだん、大事にそっとしまいこんで
見せないようにしている。
けれど、最近少し髪を伸ばし始めた私は、この暑さに耐えきれず
カチュームをしてネコの額をおおっぴらにさらけ出している
暑さには、なにものもかなわないのだ

そして、今朝、カチュームをして、鏡に写った私のネコの額。
ねえ、ねえ、気のせい、ちょっと広くなったんじゃなーーい
ネコのちょっと広い額くらいになったかもしれないわあ。

さっそく主人に、
「ねえ、わたしさあ、最近、おでこが広くなってなあい??」
と尋ねると、主人は苦笑いしながら
「そうねえ、前はもっと狭かったもんねえ。。ちょっと広くなったかもねえ」

うーーん、慰めのおことば、どうもありがとう