いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

それは、慣性の法則だって!!

 黄色い補助輪付きの自転車を買った。
 青いメルメットも買った。

 4才の息子がずーーっとねだっていた自転車を
 ようやく買った。
 ちょっと、いや、おおいに大きくなった気分の息子は
 颯爽と自転車を乗り回す。
 もちろん、補助輪付きだから ガラガラガラと音を立てて。

 初心者マークの彼と住宅地の中で自転車の練習をする。
 自転車に乗るうれしさと興奮が伝わってくる。
 きょろきょろよそ見して運転していた彼は
 道に停まっていた軽のバンにぶつかりそうになった。

 あぶない!!
 慌てて自転車を制止させると
 彼は前にすっ飛んだ。
 おーー、どこかで見たような光景。
 自動車免許更新の講習ビデオで出てくる映像みたいだ。

 「なにすんだよ!!」
 息子が私をにらみつける。

 ちがう、ちがう、わざとじゃないよ。
 それは慣性の法則だって!!