いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

おろしそば

おとといの火曜日、夫は仕事が休みだった。
年に数日、夫に訪れる平日の休み。
こどもたちは、学校や保育園へ。
日中に大人だけの贅沢な時間があじわえるのは
数少ない機会。
これを逃してはなるまい。

まあ、とは言いつつ、さしたる予定もなく
お昼に、二人で外でごはんを食べることにした。
入ったお店は、近くのそば屋。
知人からそのそば屋の評判を耳にしていた夫からの提案だった。

駅前から国道へと通り抜ける道沿いにある手打ちそば屋の存在を
これまで気にかけたこともなかった。
さあ、どんなお店なんだろう。
のれんをくぐると、そこはちょっと本格的なそば屋のたたずまい。
ここはこどもを連れてくるところではない。
もうこれだけで、平日の休みを贅沢に過ごした感をもたらしてくれた。
その日は、むしむしと暑く、私はおろしそばを頂くことにした。
うっ、うまい。
ほんとおいしかった。
久しぶりに本物を食べたという感じ。
あーー、おいしかった。

お昼に食べたのは、そのおそばだけだったのに
夕方まで、ちっともお腹がすかなかった。
麺類だと割とすぐ消化してしまうはずなのに。。
なぜかと考えを巡らせてみる。

お腹を満たしてくれないもの。
ファーストフード、ファミレス、
出来合いのお惣菜に買ってきたお弁当。
たとえそれがかなりのボリュームだとしても
もっと、もっと。
もの足りず、デザートへと手が伸びる。
これらにビッグサイズ、メガサイズが登場するのは
消費者がそれを求めているからだ。
しかし、いくら量が増えてもこれらの食べ物が
人を満たしてくれることは永遠にない。

対して、お腹を満たしてくれるもの。
個人的なレストラン、実家で出てくる手作り料理。
それがたとえ少量であれ
ただの田舎料理だったとしても
作り手の気が入った食べ物は、満腹感をもたらす。
料理に愛情を注ぐことは、おいしくなるだけではなく
見えざる量をも増やすのである。

ということで、今日の結論。
おいしいお店とは、少量で満腹にさせてくれるところである。
今日のそば屋は合格!!
私のお腹がそう言っている。