いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

エアコン

殺人的な暑さである。
私の住む地域でも、連日最高気温を更新している。

暑い、暑い、暑い。
今日も暑い。
身体の周りにもわっとした空気を感じた。
部屋の温度計に目をやる。
「35℃」のデジタル表示。
また今日も、日中からエアコンを入れた。

熱中症を防ぐため、冷房を適切に使おう」
さかんに呼びかけるテレビは
奇妙で珍妙な虚構の世界。
真剣に伝えるべきことは、意図的に避けられる。

暑さ対策のエアコン。
その室外機から放出される熱が、更なる熱を生み出す。
庭にまかれた水は、あっという間に蒸発する。
天は、これでもかと地表から水を奪いさる。
環境の深刻さをつきつける。

本当は、もっと大事なことがある。
もっと大切なことがある。
わかっているのに、わかっているのに
なにから始めたらいいのだろう。
リモコンをおす指先から
むなしい電子音が響きわたる。