いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

聞く耳

聞く耳を持ちなさい」
こどもの頃、母親にこの言葉を
いったいどれだけ言われただろう。

そう言われ続けなければならないほど
確かに、聞く耳を持たなかった。
ある時期から、急速に。
それがあらゆることを損ねたきたことを
今になって痛感する。

だから、今、母親に言われ続けた言葉を
娘に投げるのだ。
聞く耳を持ちなさい」
しかし、娘は、あの頃の私よりずっと素直だ。
表面上、反抗はするけれど
言葉をストレートに受けとることができるもの。
本当に聞く耳を持たなければならないのは
いまだもって、私の方なのだ。

難しい年頃にさしかかった成長時期の娘を
育てていくとき
聞く耳を持ちなさい」と
自分に向けて言ってみた。
子どもの聞こえない言葉を聞くことができる母になるべく、
ほら、今日もまた、「聞く耳を持ちなさい」