いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

パリの街角

昨日の塩に続き、食育講話で
私の心に、ぐすっ、ぶさっと突き刺さったものが
もうひとつあった。
それは「パン」である。

食育の先生が言うに、スーパーで売られている
某大手メーカーのパンを
封を開け、3ヶ月放っておいても
カビひとつ生えなかったそうである。
ひえーーー!!

そう言えば、こどもの頃
梅雨時には、家に買い置きしてあった
食パンによくカビが生えていたなあ。
住環境の調湿機能は、あの頃と比べて
格段に向上しているのは確かだけど
それでも、食べ物が腐らないことはあり得ないんじゃないのかなあ?

食事とは、命を頂くことというし
体は、食べたものからできているとも言う。
肉食動物が、草食動物を食べるとき
内蔵から食べるという話を聞いたこともある。
最も新鮮なうちに、不可欠な酵素を真っ先に
取り込むためだということに
うなずいた記憶がある。

腐らない食べ物とは、つまり、もう死んでしまったもの。
加工の進んだ食品とは、体をつくるという意味での
食べ物ではもはやないのだ!!
週に1度、近所のスーパーでパンの割引の日に
喜びいさんで、パンを選んでいた自分の無知に
またまた大いなる恥ずかしさを抱いたのである。

しかして、私は、街のパン屋さんに足を運んだ。
スーパーのパンより、もちろん値段は高いけれど
100円とか、200円ほどの違いである。
わが家の主食は、3食お米だし
パンの消費量は、そんなに多くない。
あーー、何をそんなにケチケチしてたんだろう。
全粒粉の食パンとフランスパンとノアレザンを買い求めた。

いつもよりちょっとだけ小銭を出し、
普段使いのものをケチらず、上質にしたら
まるで、マダムのような
何とも豊かな気持ちになった。
フランスパンを小脇に抱えた私は
パリの街角を歩く主婦気分。
うーー、安上がりーーー。