いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

30秒の壁

「今日も、切れなかった。。」
昨日、夜9時、帰ってきた娘は、悔しげに言った。

中学生の娘は、スイミングに通っている。
今週末の大会を控え、気合い十分。
練習にも熱が入っている。
今週に入り、タイムも少しずつ上がり
おととい、50メートルフリーが30秒ジャストのタイム!!
彼女の自己ベストだ。

「30秒を切りたい!!」と意気込んで
昨日も練習に行ったんだけど
皮肉にも、なんと昨日も30秒ジャストだったのだ。

「なんで切れないんだろう??」不満そうな娘に
夫がこう言った。
「どうすればいいか考えてみろ!!
気持ちが足りないんじゃないか?
考え方が違うんじゃないか??」

一生懸命泳いだのにと
父の言葉に対して
不満そうな表情をした彼女だったが
次の瞬間、彼女に何かが降りてきた。
ぱっと明るい表情を見せた娘は言った。
「29秒で泳ぐ!!
30秒を切ろうと思って泳ぐんじゃなくて
29秒で泳ぐと思って、泳ぐ!!」

「そうだ、そうだ。」とうなずく父。
まるでスポ根ドラマの一場面のようだった。

今日の練習後の報告が楽しみである。