先日、スーパーへ買物に行ったら
ロッテのラミーチョコが売ってあった。
ラムレーズンの絵が描かれた、ワイン色のパッケージ。
そのラミーが陳列棚に並んでいるのを
見逃さなかったのは、夫だった。
「おー、ラミーだ。もうそんな季節だなあ。。」
ラミー好きの夫は、買いたそうな顔をして
私を見たが、「だめだめ、ココは高いから。」
ココは、ラミーの底値のお店ではないから
しばし、お預けである。
冬の季節、ラミーを食べるのが
私たち夫婦の楽しみなのだ。
一箱に2本入っているので
分けるのにもちょうどいいし
なにせ、お酒が効いているので
子どもらふたりは、絶対に手を出さないからだ。
ぷーんと漂うラム酒の香りに包まれるひととき。
おこちゃまには分からない味なのよ!
そんな優越感に浸れる季節なのである。
それから、数日たって、ひとりで買物に出かけた時のこと。
店内で私の前をのらりくらり行く若いカップルがいた。
ああ、もう、邪魔くさいなあと、思っていると
その二人が、あのラミーの前で立ち止まるのだ。
そして、二人は確かにこう言った。
「あー、もうラミーの季節だね。」
あら、アナタたちもラミーの登場を心待ちにしていたのね。
その一言を効いた途端、ただの邪魔なカップルから
ラミーファンのお仲間へと変身した。
「ほんと、そんな季節になりましたねえ。」と心の中でひとりつぶやいた。