いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

命名

今年も残すところ、あと3ヶ月。
大掃除に向け、久しぶりに断捨離をすることにした。

クローゼットを中心に捨てるものを探していく。
普段使わないものをついついかたづけてしまう場所。
そこをごそごそと集中的にかたづけていたら
3冊のアルバムが出てきた。
結婚式の写真と、長女が生まれた時の写真を綴ったもの。
家庭を持って撮り始めたころの写真だけに
昔ながらの重ーい冊子型のアルバムに
時々コメントの紙を差し挟めながら
フィルムの下で、当時の工夫たっぷりに収めている。

これこそ、断捨離だ!!
写真をプラスチックの軽いアルバムに入れ替え
ちょっと黄ばんできつつある、硬くて重い
このアルバムは処分することにしよう!

思い立ったら吉日だ。
懐かしーい!!
若ーい!!とつぶやきながら
一枚一枚、フィルムの下から写真を取り出す。
結婚式のアルバム2冊が終わり
娘の生まれた頃のアルバムに取りかかろうと
アルバムを開いたときだ。
あれ!?
アルバムの表紙を開けた
その裏表紙のポケットに一枚の紙が入っていた。
命名  ◯◯◯(娘の名前)」
これは、娘が生まれ、実家に里帰りしたときに
母が書いて、ベビーベッドに貼っていたものだ。

うわー、懐かしいなあと思いながら
ハッと気づいた。
命名
そうか、娘という命に名前をつけたんだなあ。
まっさらな命に名前をつけたんだなあ。

久しぶりに見たこの「命名」という文字で
名付けることの大きさをしみじみと感じ入る。
小さな小さな娘の写真を見ながら、あの頃の自分を思い出す。
そして、あれから14年。
この命と過ごした14年を思い返し
命を授かった不思議に浸っていたら
あっという間に時間は過ぎた。
おっと、断捨離、断捨離っと!!