いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

聞き上手


テレビを見るより、ラジオを聞く時間が圧倒的に長い。
まず、朝起きたら、すぐラジオ。
息子の送迎する車中でもラジオ。
午前中、掃除をしながら、ラジオ。
夕方、夕食を作りながら、ラジオ。
夕食を食べながら、ラジオ。。と、こんな感じの日々だ。

そのうち、だんだんと自分の好みのパーソナリティができてきた。
「あー、この人、感じいいなあ。。すっごく好き。」と思える人と
「あー、なんだか、もういらいらするなあ。。」と思える人と。

この違いを、長いこと、話し方の上手い下手の違いだと思っていた。
だって、ラジオって、当然、耳で聞くものだから
伝わるすべては、話し方次第でしょっと。(なんて、単純!)

そして、好きなパーソナリティのほとんどは
キー局からの放送のおひとたち。
やっぱり、都会の人の方が、人が多い分、話す能力に長けている人が
多いってモノよねと、勝手に解釈し、勝手に納得していた。

そうして、時は経ち、リスナー経験を積むにつれ(ただ聞くだけだけど。。。)
あれ、違うんじゃ??という疑問がわき起こるのである。
話し上手のパーソナリティ=魅力的なパーソナリティではないのではないかと。

ラジオって、ある意味、テレビより残酷だ。
テレビは、視覚によって、いろんなものをカバーできるけれど
ラジオは、その人のおしゃべりだけ。
そして、おしゃべりとは、ずっとひとりで話しているだけではない。
ふたりでの掛け合いがあったり、インタビューがあったり
リスナーからのメールを読んでコメントしたり
その間合い、息づかいすべて含めておしゃべりなのだ。
ラジオの電波には、発せられた言葉はもちろん、
発せられなかった言葉や、スタジオの雰囲気
スタッフの関係性などもちゃんとのるようになっている。
(まあ、なんて、残酷!!)

そう、耳で聞くだけのラジオは、よーく聞いているうちに
いろんなものが見えてくるのだ。
そして、見えてきて分かったもの、それは
ラジオのパーソナリティの条件は、「聞き上手」であること。

ゲストとの掛け合いや、リスナーからのメールに対するコメント
複数のパーソナリティでのやりとりを
その場でいかに相手の話を楽しそうに聞いているか
相手中心で雰囲気を作り上げているかが耳に届いた時
「あー、このパーソナリティって感じいいわあーー。」となるのである。

つまり、話し上手であること以上に、聞き上手であることが
人気あるパーソナリティの必須条件なのだ。(私的結論である。。)

なに!?この大人っぽさ!?
なに!?この楽しくもあり、和やかでもあり、
仲間に入れてもらいたくなる雰囲気づくり!?
あー、私もこんな感じの人になりたいわあー。
ラジオを聞くたびに密かに憧れの感情を抱いていた私は
そんな彼、彼女たちが、例外なく、話し上手だけはなく聞き上手なのだと
発見し、深く納得する。

そうか、私の憧れは、話し上手ではなく「聞き上手」。
わが精進のためには、なおいっそうの努力が必要である、という
結論に達したことも追記しておく。