いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

適齢期

人生には、「適齢期」がある。

そう思うようになったのは、ごくごく最近のことだ。
適齢期に個人差は多少あれど、大差はそうないんじゃないかとも思う。
時に、「適齢期」と無縁な、びっくりするような人もいたりするけれど
それは、たまたま、その人の適齢期なのだろう。
それでも、やっぱり、おおかたの人には「適齢期」があると思う。

結婚適齢期」「出産適齢期」などなど
適齢期にまつわる言葉に
若い頃には、ちょっと反発していた。

人生、いつだって、何だって、遅いも早いもないのだと。
やる気があれば、意思さえあれば、何だってできるのだと。

今思えば、そう反発できたのは、若さゆえの思い込みと過信があったから。
自分の頭や体は、ずっとこのまま永遠に続くかのように思っていたから。

年を重ね、若い頃のように無理ができなくなったり
病気やけがのなおりが悪くなったり
いわゆる「更年期」的なものを経験していくたびに

「年をとってみなきゃ分からないのよ」とか
「年をとって初めて分かるのよ」とか
年輩の人たちがよく言うセリフに
うん、うん、とうなずく日々が年々増えてきた。

頭も体も年をとる。
やる気や意思だけでは、どうにもならないことがある。
そのことを知る「適齢期」が、今の私に訪れている。