いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

親切どんぶり

昨日は、娘の小学校の運動会だった
天気もすこぶるよく、娘もよく頑張り、とってもいい運動会だった
たった一つをのぞいては。。

午前中の種目を終え、午後からの娘の出番は、4年生のダンス
ところが、お昼ごはんを食べた直後から、息子がぐずりだした
午前中の疲れ、暑さ、お昼ごはんでおなかはいっぱい
いつもならここで、お昼寝となるのだが、、
人ごみの中、騒音の中、もちろんすんなり眠れる訳がない

主人はお昼から、仕事に戻ったし、息子と私とで、娘を応援しなきゃ
なんとか娘のダンスまでは見て、そして帰ろう、、、
それまで、息子よ、がまんしてねと、
なだめて、すかして、、、よし、よし、よしと。

けれど、ベビーカーで揺らしても、抱っこしても
すっかりタイミングを逸した息子は眠らない
それどころか、、さらに機嫌悪く、大泣きする一方
帽子はかなぐり捨て、私の腕の中で大泣き状態が続いた。。

もうすぐ娘のダンスが始まろうとするのに、泣き止む気配なし
仕方ない、ビデオはあきらめて、この目でしっかり見届けて
おくことにしようと決め、
大泣きする息子を抱え、娘のダンスを見ることに。
泣く息子を抱え、もうこっちは暑さのなか、笑うしかない

きっと、そんな私の姿がとってもいい加減な母親に見えたのだろう。
ひとりの60代くらいの女性が近づいてきた。
そして、その人は、私に向かってこう言った。

「こどもを日陰に連れて行って、水でも飲ませなさい、
そんな抱き方じゃかわいそう、私が抱っこしますよ、
あなた、おかあさんじゃないの」  と。

大泣きする息子を抱えて、それでも娘のダンスを見ようと
決めたのは、私だ。
私は、この息子の母であると同時に、娘の母なのだ。
そう決めるまでの状況を、あなたは知らないでしょ

きっと、彼女には、私がこの炎天下の中、泣きわめく息子を適当に扱って、
へらへら笑って、運動会を見ている、信じられない母親と映ったのだろう。

息子のことを思ってくれたその気持ちはありがたいと思う。
けれど、、、
それは頼んでもいないのに、
正義感というスパイスを利かせた、非難てんこもりの「親切」というどんぶりを
突然、ムリヤリに、口の中に押し込まれたようなものだった

そんなもの、まずくって、食べられません