いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

TOKYO10 ~ベーグルとトイレットペーパー~

羽田空港で、帰りの便を5時間待った私たち家族。
ようやく、搭乗手続きの時間となった。
息子の体力も何とか持った。
飛行機に乗せ、家に辿り着けば
それで、よし!である。

でも、ちょっと、飛行機に乗る前に羽田のお土産でも。。。
とは、女性的考え方。。
私と娘は、出発ロビーのベーグル屋さんを
既にチェックしていた。

ふらふらの息子を夫に預け、私と娘は
ベーグル屋さんへと向かう。
5個買えば、お得な値段になるのに魅かれ
どれがいいかなあと、ふたりでのんびりと相談しながら
ベーグルを選ぶ。
その間に、夫は、息子を抱え搭乗手続きへと進んでいた。

おいしそうなベーグルを手に
「食べるの楽しみだよね。。」と談笑しながら
搭乗手続きを済ませ、中へ入った。
すると、夫が手にトイレットペーパーを持っている。

えっ、何? どうして? トイレットペーパー?
まさか。。。。
私たちが、和やかに買物をしている最中
搭乗手続き中の息子は、体調の悪さがピークに達し
ゲート付近で、吐いてしまったのだ。
それを保安官さんたちが
親切にも手助けしてくださり
嘔吐物をかたづけてくださり
また吐くことがあるかも知れないからと
トイレットペーパーを一巻きくださったらしい。

そのとき、母親は、そんなことなど何も知らず
のほほんとベーグルを選び、かたや夫は
息子を抱きかかえてお世話をし
息子の後始末をお忙しい保安官さんにしていただいていたのである。

最後まで、こんな母ですまない、息子よ。
最後まで、こんな妻ですみません、夫よ。
そして、すっかり、お世話になりました、空港の方々。

ベーグルとトイレットペーパーをしっかと抱え
私たちは飛行機へと乗り込み、無事この東京旅行を終えたのでした。