いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

前の日の心境

あす、9月1日、3年ぶりに職場復帰します。

息子の出産のための産前休暇の始まりが2008年8月9日。
あれから、3年が過ぎた。

息子を授かったとき、職場の育児休業制度を利用して
3年間完全にお休みをもらおうと思った。

3年という長さに不安がなかった訳ではない。
上手く復帰できるのだろうかと。
でも、3年後のことは、また、そのとき考えようと。
その頃のその時の自分の考えをどうしても優先したかった。
息子を手元に置いて育てよう。
娘には、学校からまっすぐ家に帰ってくる生活をさせよう。
私は、主婦生活を楽しんでみよう。

それまでの私の選択はすべて、時代の流れの中にあった。
高校、大学、就職、結婚、出産、しばらくの育児休業の後の職場復帰。
そうすることが普通だと思っていた。その選択肢しかないのだと思い込んでいた。
学校や就職先、結婚も出産も、自分で決めたこと。
けど、なにか、なにか、ずっと違和感があった。
これは本当に私が決めたことなのだろうか、と。
社会通念の「人生」という枠組みの中ですべてを決めてしまっているのでは、と。

3年間完全休業という選択は、これまで生きてきた中で
本当の意味での人生の選択だった。
そのことを一番理解してくれた、主人には感謝感謝。それに尽きます。

思いは、ほとんどすべて実現できた。
必要なときに、必要なことに出会い、必要なひとに出会い、必要な本に出会い。。。
贅沢なあまりにも贅沢な日々だったなあと思う。

3年前のあの日、私は休むことで時代の流れから一旦降りたと思っていた。
自分の決めた道を初めて歩くのだと、妙な自負があった。
そして、仕事に戻る日には、時代の流れにまた戻っていくのだと。

そうして3年後の今日。
リセット思考を捨てた私がいる。
昨日も今日も明日もずっと続いていくのである。
私は、淡々と道を進んでいくだけである。
その真実に気づくための、貴重な3年間だったのだと、今、そんなことを思っている。