今年の夏は、暑い。
冷蔵庫の麦茶が、すぐになくなってしまう。
これまで、麦茶は、ずっと、やかんで沸かして作ってきた。
やかんで沸かして麦茶を作ると、冷えるまでに時間がかかる。
それでも、昨夏までは、この方式で
なんとか我が家の麦茶の需給を回せていた。
けれど、今夏、部活を引退した中3の息子は
ほぼ一日家にいて、麦茶を飲む、飲む。
さらには、更年期中のワタシも
常に喉が渇き、麦茶を飲む、飲む。
かろうじて、保たれていた我が家の夏場の麦茶は
需給のバランスがぐらぐらと崩れ始め
夏休みに入った途端、需給がひっ迫する事態となってしまった。
気づけば、麦茶はやかんで煮出して作るモノという固定観念に
長らく縛られていたワタシは
お茶パックのパッケージに水出しの文字を見ても
なんと邪道な、、と完全に無視していた。
しかし、背に腹は代えられないというわけで
とうとう、その邪道を突き進む決心をしたのである(大げさな)
これまで、麦茶を飲むためには
大きなやかんでお湯を沸かし
麦茶パックを入れてしばし煮立たせ
それから、冷まして、ポットに移し替え
冷蔵庫に入れて、さらに冷やすという過程を経なければならなかった。
それが、麦茶の王道だと思い込んでいた。
ところが、邪道を進んでみると、もう引き返せなくなった。
だって、ほ~ら、
麦茶ポットに水を入れ、麦茶パックをポンと放り込めば
それで、はい、おしまいなのだから。
いろんな手間が省けた上に
ガスも使わないのでガス代も減り、一石二鳥。
なんだ、なんだ、こっちが、王道ではないか!!
子どもの頃は、今より水道事情が悪く
生水を飲むとおなかを壊す、、と
周りの大人によく言われていた。
でも、今は、水道事情はいい。
おまけに浄水器もある。
生水を飲んでも大丈夫なうえ
おまけに、おいしい。
だから、浄水器からの生水を普通に飲んでいる。
それなのに、それなのに
麦茶だけは、煮ださなければならないのだと
へんに固執してきた。
あーあー、早く、水出しにすればよかったよお、、
2023年にもなって、嘆いている始末である。
さて、麦茶でさえ、こうである。
この世の中のいろんなことは
時代や状況の変化に合わせて
これまでの方法を見直すことは欠かせない。
そのほうが、ずっと効率的だったり
合理的だったり、経済的だったり
みんなを幸せにしてくれたりするかもしれない。
この国のいろんな問題は
為政者が過去、王道と言われたものに今でも必死にしがみつき
思考を停止させているからだよなと
水出し麦茶を飲みながら、思ったのであった。