ラジオを買い替えた。
白いコンパクトなCDラジオを買った。
CDとラジオ以外に何の機能もない
シンプルなものを買った。。
けれど、それまでは、もっとコンパクトでラジオ機能だけの
ポケットラジオだった。
うちは、朝みんなが起きると、ラジオをつける。
朝食のBGMは、FMラジオ。
この習慣が、もう10年ほど続いている。
このFMラジオを小さなポケットラジオが
ずっと届けてくれていた。
しかし、小さいだけに、ポトンと床に落としてしまうこと数回。
落とすたびに、アンテナが曲がり、電池カバーはとれ
ボリュームを調節するところが上手く使えなくなってきた。
それでも、音質はいいだけに(小さいのに、結構高かったのよおーー。)
手放したくなかった。
曲がったアンテナは、電波の方角になかなか素直に向いてくれないし
しぼったはずのボリュームが、いきなり何の前触れもなく大音量を発したりするけれど
それでも、この朝の相棒と別れたくない。
ラジオの微妙な取り扱い加減を習得し、大事に大事に使ってきた。
しかし、ある日、急に、私は、このラジオを
天寿を全うさせてもいいかなと思った。
折よく、手頃なCDラジオを見つけ、購入。
我が家の朝の相棒は、交代することとなった。
毎朝、スイッチをポンといれるだけで
すんなり音を届けてくれるCDラジオが
快適な朝を届けてくれるようになった。
やはり、ポケットラジオは、寿命だったんだなあと思いながらも
手がかかった子ほど、かわいくて思い出深い。
モノを捨てる技術力をかなり持っていると自負している私だが
このラジオだけは捨てられず、今静かに棚の中で眠っている。