いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

漁師のDNA

よくおっとりしている性格に見られがちだが
実は、全然違う。

せっかちで、あわてやすく
思い込みで行動しがちだ。

だから、失敗はほんとたくさんある。

特に、会話の途中、相手が何を求めているかの
読み間違いだ。
笑いを求めてる?と思うと
知らず知らずに笑ってるし
同意を求めてる?と思うと
たいして同意できずとも
うんうんと分かったふりをする。

読みが当たればいいのだが
間違うこともしばしばだ。

落ち着きのないこの性格が
何とかならないものかと
性格本を読んだり、行動を変えてみたりしたこともあるが
結局、やっぱり生来の自分が出てくる。

思考回路を通ることなく
頭でなく、体が反応する自分を
困ったものだとずっと思ってきた。

けれど、よくよく考えてみた。
これは、私だけが持ってしまった性格ではなく
我が家系に受け継がれたDNAではないかと。
そこそこ数代にしかさかのぼれない家系だけど。。

父も母も漁師の家で育った。
そして、父もまた漁師として生きてきた。

漁師は、即座に反応することを求められる。
自然との闘いでもある。
長期的な視点で動くこともあるが
多くは目の前のことに瞬時に反応しなければ
生きていけない。

頭で結果を予測する前に
体が反応して動くこと。
それが漁師にとって必要不可欠な
身体能力ではないかと思うのだ。

農家やサラリーマンのように
じっくり腰を据えて
何かを待って反応することは
漁師にとっては命取りになる。

せっかちで、思い込みがはげしい性格は
落ち着きがないという短所ではなく
生きていくため、命を守るために
私の祖先が培ってきたDNAの賜物ではないのか!?

そう思いあたってから
私はこの性格を大事に思えるようになった。
そして、このDNAは
我が子にもちゃんと受け継がれているようである。