いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

息子の生存戦略

数日前から、急に暑くなって

買い物に行ったら、アイスコーナーで足が止まってしまった。

 

我が家は今、3人暮らし。

なので、アイスを3つ買った。

ロッテのアイス「爽」の

イチゴとバナナとソーダフロートを1つずつ。

 

学校から帰ってきた中2の息子が

アイスの存在に気づき、どれにしようか迷って

結局イチゴを選んだ。

 

以前、息子が、「バナナ」味がおいしい!と言ってたので

ワタシは、てっきりバナナを選ぶと思ってた。

なんでイチゴにしたの?と聞くと

彼はこう言った。

 

「この中では、バナナが一番おいしいから

きっとチチやハハも食べたいでしょ。

だから、オレは、バナナ以外のにしたの。」

 

あー、そうだった

息子はこういうやつだった。。

 

彼には

自分が欲しいものを手にしたいとかいうような

いい意味でのガツガツさが、ない。

それがないので、いろんなことを案外あっさり譲ってしまう。

 

息子が小学1年生、校内マラソン大会のこと。

その時は、とても頑張って、なんと、2位争いをしていた。

見ているこちらは

よし、がんばれ、2位でゴールだ!!と

手に汗握って見ていたのだが

ゴール直前

なんと、息子は

2位争いしている相手の子に対し

「さあ、お先にどうぞ」とばかり

道を譲って、ゴールさせたのだった。

あの瞬間に、彼の魂を見た気がした。

 

自己主張や競争による勝ち負けが

モノをいう今の社会風潮の中で

息子のこの性格で、生き延びられるのかと

ちょっと心配になる。

 

けど、人間というのは、不思議なもので

譲る人には、余計に与えたくなったりするのだ。

 

息子は、自分が食べたかったバナナ味の爽を

チチハハに譲ったことで

じゃあ、もうひとつ、爽のバナナ味を買ってくるか~

と、ワタシに思わせた。

つまり、息子は、アイスを二つ食べられることになる。

 

譲り合いの精神は、強力な生存戦略かもしれない。