いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

楽しかったという記憶

昨晩、小学生の長男が
久しぶりにアルバムが見たいと言い出した。

アルバムをめくりながら
当時のことが思い出される。
こんなこともあったね、あんなところにも行ったね。
この服、懐かしいとか、この眼鏡かけてたな。。とか

思い出に浸っていると
一枚の写真に目が止まった。

息子が1才過ぎの冬、家族4人で温泉旅行に行ったときの写真だ。
ホテルの朝食バイキングの席で
私と当時小学生の娘が大笑いしている。

この時、なんだかすっごく楽しかったという記憶がよみがえった。
なんか、すごく面白いことがあったのに
その面白いことは思い出せず
とても楽しかったという気持ちだけを思い出す。
大笑いした理由を思い出そうとしても、どうしても思い出せなかった。

ちょうどそこへ、娘が来たので
写真を見せながら
「このとき、すごい面白いことがあったよね〜、何だったっけ?」

娘は、記憶をたどりながら
思い出してくれた。

その朝食の席で、娘がオレンジジュースを
派手にテーブルにこぼしてしまった。
その後始末をしつつ
娘を叱りつけていた夫が
テーブルをふきながら
今度は、自分のお味噌汁もこぼしてしまい
あらあらあら〜となったという話。

あ〜、そうだった、そうだった。
思い出して、また大笑いした。

そのとき、何が楽しかったんだろう。
「何」は忘れても「楽しかった」は忘れないものなのだなあと思う。
出来事は忘れても、自分の内に生まれた感情は忘れない。
だから、何につけても
「楽しい」「うれしい」という感情を持てば
この人生を「楽しかったという記憶」で満たして
幸せに終えることができるかもしれないな。