いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

クレーン車

今朝、息子をこども園へ送る途中
大きなクレーン車がアームをめいっぱい伸ばして
作業をしていた。

「ほら~、クレーン車だよ!!」
運転しながら、後部座席に座る息子に
声をかけた。
息子は顔を上げ、ちらっとクレーン車を見て
まるで、私につきあってやってると言わんばかりである。
そして、すぐさま、目は自分の手元へ。
手には、しっかと妖怪大辞典を持ち
メダルに夢中なのである。
あー、悲しい母である。

数年前まで、あれほどクレーン車で喜んだのに。。
クレーン車の絵本を何度も図書館で借り
日に何度も読み聞かせたあの頃のなんと懐かしいことよ。。

園までの車の中で、「はたらくくるま」を見つけては
「クレーン車だ!」『タンクローリーだ!」
「ゴミ収集車だ!」と無邪気に喜んでいた姿は
ついこの前のはずではなかったか。。

こどもの成長って、あっという間だ。
親はいつだって、子どもの好きだったモノを思い出し
それを見つけるたびに、喜ぶけれど
子どもは、もう、その場所にはいない。
さっさ、さっさと歩を進めている。
子どもに置いてけぼりにされて、子の姿を追っては、見失い
心細くて、寂しくて。。
親は、まるで精神的迷子である。

今の息子の興味関心は、もちろん、妖怪ウォッチ
「大人の商売に巻き込まれおって~!!」と
苦々しくなることたびたびであるが
数年経てば、また妖怪ウォッチを懐かしく思い出すのだろう。
そして、「ほら~、ジバニャンだよ!!」などと
私が声をかけたとて、息子は振り向かなくなる。

こどもは、親にお土産ばかり残して、旅だっていくのだなあ。。