いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

わたしの正解 あなたの正解

子どもを育てていると
ついつい、自分のやり方を押し付けてしまう。
子どもより、長く生きている自分の方が
経験が多いのだから、
効率的な方法を知っているに決まっていると
言わんばかりに
子どもが何かにもたついていると
「こうした方がいいんだよ。」とか
「この方法が速いんだよ。」とか
「こっちの方が楽だよ。」みたいに。

最近、高校生の長女は、お弁当を
自分で詰めるようになった。
最初、いきなり、おかずから詰め始めようとしたので
「待った〜!!まずはご飯から!!」と
いきおい制したりもした。

詰め始めて1ヶ月ほどが過ぎた。
娘もだんだん慣れてきた様子で
ささっと詰められるようになった。

私とは幾分おかずの詰め具合が違っていて
「もっとこうすればいいのに。。」と
内心思いはするものの
日によっては長年お弁当を作ってきた私より
上手に詰めていることもあるので
私はキュッと口を結ぶ。

それは、彼女は彼女なりの
最良の方法をを見つけたのだと
気づいたからだ。

毎朝、お弁当を詰める娘の姿に
最近、妙に感傷的になっている自分がいる。
私とは違う、娘自身の方法で彩られていくお弁当に
親離れしていく娘の心を見ている気になるのかもしれない。

わたしの正解は
あなたの正解ではない。

母の生き方の正解は
娘の生き方の正解ではない。

わたしとは違った
あなたなりの正解を
どんどん見つけていってほしいと
寂しさまじりのうれしさで思うのである。