いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

貯まらない帳簿

熱しやすく冷めやすい、飽きっぽい性格で
これまで、始めてみてはやめたものが山ほどあるが
家計簿だけはずっと続いている。

これは、おそらく、家計簿の中にあるものが
私の好きなものだからだ。
そう、お金と計算。
だから、苦もなく続けられるのだと思う。

この二つは子どもの頃から好きだったので
将来はお金と計算に関する仕事、会計の仕事をしたいと
自然と思うようになっていた。

お金と計算に関係する仕事とはいえ
お金でお金儲けをしなければならない金融機関の仕事は
性格的に合っていないと思った私は
お金儲けをしなくて、お金の計算ができる公務員になり
会計に関する仕事をした。

ところが、お金の計算がしたいと思ってついた仕事だったはずなのに
計算をしても帳簿をつけても
家計簿をつけるような楽しみをちっとも見出だせなかった。
家計簿をつけることはちっとも苦じゃないのに
仕事の帳簿は苦でしかなかった。
それは、仕事の帳簿はお金が余ったり、お金が足りなくなったりすることがなかったからだと思う。
収入と支出は、帳簿上必ず一致するというゴールに向かって仕事をし
年度末必ず残高ゼロで帳簿を締めることが仕事だったからだ。

家計簿は、収入と支出が合うことは、ほとんどない。
黒字になれば、翌月に繰り越したり、貯金したり
赤字になれば、貯金を下ろしたり、翌月支出を控えたりする。
赤字になれば、悲しいが
黒字になるのは、いろんな意味で嬉しい。
だから、黒字になるよう、貯まる帳簿を目指す。

ところが、仕事の帳簿は、赤字になっても黒字になってもいけない。
絶対に貯まらない帳簿をつけなければならない。

貯まらない帳簿ほどつまらない帳簿はない。
だから、私は仕事がいやになったのかもしれないなあ。

あれれ、この話、、
仕事も、私がやめたものの一つ。。というオチがついてしまった。。