「好きこそものの上手なれ」。
だから、ワタシは、料理が下手なんだと思ってた。
昔から、料理をすることが好きじゃなかった。
もともと好きではないものを、好きになるのは難しい。
だから、料理が下手でも仕方がないんだと
ヘンな理屈をこねくり回して
自分の料理下手を長らく取り繕ってきた。
主婦歴も10年を過ぎたころ、子どもも大きくなってきて
さすがにちょっとおいしいものを食べさせたいと思うようになってきた頃
この本を見つけた。
まず、初めにハンバーグを作った。
それから、筑前煮。
それから、牛丼。
それから、きんぴらごぼう。。
作って、食べて、ちょっと驚いた。
自他ともに認める料理下手のワタシが
こんなにおいしく作れるとは!!
料理なんて誰でもできると思いながら
その実、料理の上手下手は
手先の器用さや料理に対するセンスや好き嫌いが
決めるものなのだという誠に勝手な思い込みが
これまでのワタシの料理下手を必死に支えてきたことに
気がついた。
だって、その思い込みが
料理の基本も知らず、それを知ろうともしない怠け心に拍車をかけ
おいしくするための最低限の知識も持ち合わせないまま
具材も分量も時間も、自己流の適当料理だったのだから
おいしくなるなんて、奇跡に近い。
さて、この本のレシピ通りに作ってみて
料理をすることが好きになったかと言われれば、そうでもない。
それでも、好きじゃないからあんまり好きじゃないくらいには昇格したかもしれない。
だけど、この本のおかげで、家族に「おいしい」と言われることは
断然に増えました。