いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

指パッチン

もう一月ほどになるだろうか。。

息子が、急に、指パッチンを始めた。

親指と薬指を合わせて、滑らせて、パチッと音を鳴らすアレ。

 

学校のクラスの友達に指パッチンの上手な子がいて、とってもいい音を出すらしい。うらやましくて息子も指パッチンの練習を始めたというわけだ。何をするにも、不器用で、できなければすぐにあきらめてしまう彼が、この指パッチンだけは、毎日毎日、家でも学校でも練習。授業中も机の下で練習(授業中に鳴ったらどうするんだろうか??)。軽快な音を鳴らすため、朝も昼も夜も、指の皮が向けるまで(ホントの話)自主特訓を重ねていた。

 

もっと他にやることがあるだろう。。。。。

 

ワタシは、喉元まで出かかるこの言葉と、じりじりした気持ちを必死に抑え込んだ。というのも、あきらめと飽きっぽさに欠けては、天下一品の息子が、ここまで熱中して、何かをやり遂げようとするのを、はっきり言って、見たことがなかったからだ。指パッチンだろうが、何だろうが、これは、静かに見守らなければならない気がしてきた。

 

そのたゆまぬ努力は実り、練習の成果は、見事に開花。今では、高らかに「パッチン、パッチン」。よかったねと思ったのも束の間で、はっきり言って、今や、うるさい。でも指パッチンしている息子は、自慢げで、そして、なんだか、とても楽しそう。

 

そして、今度は、歩きながら、体をくねらせながら、回りながら、指パッチンの練習をし始めた。指パッチンがうまくできないときは、指先に全集中していたというのに、次の指パッチンのステージへと入り、練習に余念がない。しかし、その姿を見て、アラフィフのワタシには、この言葉しか出てきませんよ。。

 

「わーーお、ポール牧じゃん!!!!」

 

ところが、びっくり、息子はこういうではありませんか!

「それ、誰??」

 

指パッチンが上手な友達もポール牧のことを知らないという。

えーーー、あんたたち、ポール牧も知らずに指パッチンやってたの!!

youtubeポール牧の指パッチンを見せたら、それは、もう大爆笑だった。

 

ワタシは、ポール牧の指パッチンを、もちろんリアルタイムで知ってるけど、今見てもやっぱり面白かった。そして、息子世代が、ポール牧を知らないのに、まるでポール牧のように指パッチンしていることに、ポール牧の指パッチンのすごさを、時を越えて、ひしひしと感じているのである。