いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

二度風呂

お風呂に入ったはずなのに、なんだか臭う息子の体。

 

始めは気のせいかと思ってた。

だって、ほら、お風呂に入ったんだもの。

 

部活帰りの中学男子のあの汗のにおいは強烈だから

その臭いが、まだ部屋に残っているに違いない

と、思うことにした。

 

気のせい、気のせい、、と

見て見ぬふりならぬ

嗅いで嗅がないふりをしていた。

 

お風呂上りに扇風機の前に

どっかりと座った息子。

そうしたら、扇風機の強風に乗って

息子の汗の臭いがワタシの元へ。。

 

あーー、気のせいではなかった。。

あまりに臭いので、息子に二度風呂を命じた。

 

もう、何のために、お風呂に入ってんだか、、と

思いながら、いやいや、待てよ、、と思う。

 

部活帰り、疲れと空腹の息子を

帰宅後、まっすぐお風呂に向かわせるのは

ワタシの都合である。

 

息子にとってのお風呂は

きっと、ご飯を食べるための関門でしかない。

 

空腹マックスの中学男子の頭の中は

ご飯のことでいっぱいで

とにもかくにも

お風呂に入ったという既成事実だけを残すために

適当に体をしゃしゃっと洗い

適当に湯船にざぶんと身を沈めて

ハイ、終了。。なのだろう。

 

お風呂に入ると、疲れが取れると言うけれど

お風呂って、逆に、結構体力を使うんだよね。

 

頭や体をごしごし洗って

その後、シャンプーやせっけんを洗い流して

湯船に体を沈めて、、

お風呂から上がったら

体を拭いて、髪を乾かして、、

そうして、そのあとには

もれなく、お風呂掃除がついてくる。

 

働いていたころ、子どもたちはまだまだ小さくて

仕事から帰ってきて

洗濯物を取り込み

ご飯を作り、ご飯を食べさせ

後片付けをし

子ども達を寝かしつけたあとには

もう、お風呂に入る気力が残っていないことも

ずいぶんあった。

 

子ども達と一緒に寝入ってしまって

朝起きて、慌ててシャワーを浴びればいいほうで

ひどいときには、お風呂に入らず、次の日仕事に行ったこともあった。

 

当時の自分のことを思い返せば

一度ならず二度もお風呂に入った息子に

ワタシが偉そうな口などきけたものじゃない。

 

疲れを癒したり、リラックスしたり、リフレッシュするには

お風呂がいいというけれど

そのお風呂に入るには

暮らしに時間と心の余裕が必要だよなあと

二度風呂上がりの息子を見ながら

そんなことを考えた。