いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

お弁当の日々

長女の中学高校の6年間は、ほぼ毎日お弁当を作った。

その期間は、ワタシにとって

一日が、お弁当とともに始まり、お弁当とともに終わる

寝ても覚めても、弁当に追いまくられ

まるで弁当のために生きてるみたいな日々だった。(大げさ)

 

だけど、これが苦だったというわけではない。

どちらかと言えば、楽しかった。

 

料理は上手でもないし、得意でもない。

毎日の献立を考えるのは億劫だし

できたら誰か作って、、と今でも思ってるような人間だ。

なのに、お弁当を作ることは割と好きなのだ。

 

料理下手なのに、どうしてお弁当作りは好きなのか、、と

暇に任せて、つらつらと考えてみる。

つと、お弁当作りは、試験に似ている!!と思い当たった。

 

お弁当作りは、娘が家を出る時間までにお弁当箱の余白を埋める作業。

そして、試験は、テスト時間内にテストの解答用紙の余白を埋める作業。

うん、やっぱり、よく似てる。

 

そうだった、ワタシは、結構、テストというものが好きだったのだ。

友達の前では、「テストいやだよね~」と言いながら

ほんとのところは、テストとなると興奮しがちな

傍から見れば少々薄気味悪い一面を持ち合わせた学生だったのだ。

 

そうだ、ワタシは、お弁当作りが好きで楽しいというより

学生時代の試験のときのあのドキドキワクワク感を楽しむために

お弁当を作るのかもしれない。

 

とはいえ、テストの成績が毎回良かったわけではないのと同様に

当時の娘のお弁当の中身も、当然ムラがあった。

毎日繰り返しの卵焼きやウインナーに始まり

準備万端の日には、朝から揚げ物して満点を狙ってみたり

寝坊したり、おかず不足の時は、冷凍食品を使ったりと鉛筆転がし的な穴埋めに走る。

主食も同じく、白ご飯に梅干しというように、基本問題で確実に点を取るいう日もあれば

おにぎりやオムライスやチャーハンをしてみたりと、もりもりと記述問題が解けるようにすこぶる筆の走る日があったり

かといえば、焼きそばやナポリタンで、とりあえず字数を稼いで余白を埋めなきゃみたいな日もあった。

 

なるほど、今思えば、これは、テスト前に先生から「分からなかったら、なんでもいいから書いとけ」言われてたのを、お弁当作りでも実践していたということだな。ここも試験とそっくりだ。

 

とにもかくにも、娘のお弁当作りがワタシにとって非常にいい思い出となっているのは、時計とにらめっこしながら、無事弁当を作り終え、娘を送り出した瞬間のあの達成感と解放感が、テスト好きのワタシの心をいたくくすぐっていたのだなという結論に今回達したわけである。

 

あっ、この話に、このお弁当を食べた娘の感想が全く出てこなかった。。

娘よ、自分よがりの母で、ホントにすまなかった。