いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

「たそがれてゆく子さん」伊藤比呂美

 

このタイトルに

この表紙

もう、手に取るしかないでしょう。

 

「たそがれてゆく子さん」伊藤比呂美

 

 

アラフィフともなると

老いていくことに

思い出したように、ふっと、不安になるときがある。

 

不安解消にと

老後の生き方指南のような本を

いくつか読んでみた。

だけど、なんだか得体のしれない

もやもやが自分の中にやっぱり居ついている。

 

老いていくって

自分の問題でありながら

自分だけの問題ではないからね、と思う。

 

老いる自分

老いるツレ

老いる親

 

自分が老いれば

周りも老いるわけで

病気や介護、看取りの問題

死後の諸手続きなどなど。。

と考えていたら

 

新たな不安の種が芽をだす。

それならと

身近な人が亡くなった時の手続関係の本を読んでみた。

けど、やっぱり、そんなもので

もやもやが消えるはずもなし。

 

そんなとき、この本を読んだ。

 

本著は

子どもが成長し

夫の死と向き合い

自分の老いと向き合う

著者の日常が描かれる。

 

深刻なことも

大変なことも

重たくならず、ひどく感傷的にもならず

不謹慎なくらいに、くすっと笑えてしまうのも

著者の言葉のマジックだ。

 

あら、不思議。

読後

老いへの不安が和らぎ、何とかなるだろうと思う自分がいた。

 

「いろいろあるけど、みんな、死ぬまで生きていこうよ!!」

この本から受け取ったのは、そんな強烈なメッセージだった。