いのししのひとりごと

ワタシノトリトメナイハナシ

my本棚

「三流のすすめ」安田登

三流のすすめ 作者:安田登 ミシマ社 Amazon 一流、二流、三流、、、の固定観念を 思いっきり覆してくれる本だ。 一芸に秀でた人、一つの道を究めた人を ワタシたちは、たいてい、一流と言って そして、そんな人たちを、もてはやしがち。 それは、きっと、人…

「2040年の未来予測」成毛眞

2040年の未来予測 作者:成毛 眞 日経BP Amazon 2040年、世界は、日本はどうなっているか。 テクノロジー、経済や社会保障、生活、災害について 論じられている。 章ごとに、関連する話題を それぞれ2、3ページでまとめてあり 非常に読みやすい。 テクノロジ…

「星を掬う」町田そのこ

星を掬う 作者:町田そのこ 中央公論新社 Amazon 幼いころ、母と生き別れた千鶴。 うまくいかない自分の人生の何もかもを 自分を捨てた母親のせいだと思い込み 生きる気力を失った日々を送っていた。 そんな千鶴が、ある日、ラジオ番組に 母親との思い出をつ…

「刑務所の精神科医」野村俊明

刑務所の精神科医――治療と刑罰のあいだで考えたこと 作者:野村俊明 みすず書房 Amazon うつ病や発達障害の社会的認知により 精神科のハードルは以前に比べれば、格段に下がった。 しかし、これをもって、精神科医療が開かれた思うのは、早計だ。 本著を読ん…

「仕事にしばられない生き方」ヤマザキマリ

仕事にしばられない生き方 (小学館新書) 作者:マリ, ヤマザキ 小学館 Amazon 毎日新聞の人生相談が、面白い。 読者の悩みもいろいろなら 多彩な回答者が繰り出す回答もいろいろで 毎回楽しんでるけれど とりわけ、心待ちにしているのは この本の著者である、…

「街場の親子論」内田樹・内田るん

街場の親子論-父と娘の困難なものがたり (中公新書ラクレ (690)) 作者:内田 樹,内田 るん 中央公論新社 Amazon いつまでも恨みがましいワタシは 子どもの頃の母親の言動を 苦々しく思い出してしまうことがある。 あの悶々とした気持ちが、どうにもこうにも消…

「その「グローバル教育」で大丈夫?」ヤマザキマリ・小島慶子

その「グローバル教育」で大丈夫? 作者:ヤマザキマリ,小島慶子 朝日新聞出版 Amazon 「詰め込み教育」がまずいって言うから 「ゆとり教育」をやってみた。 でも、あんまりうまくいかなかったから、次はどうしようっかあ。。 そうだ、グローバル教育とか、か…

「料理のきほん練習帳」小田真規子

料理のきほん練習帳 作者:小田 真規子 高橋書店 Amazon 「好きこそものの上手なれ」。 だから、ワタシは、料理が下手なんだと思ってた。 昔から、料理をすることが好きじゃなかった。 もともと好きではないものを、好きになるのは難しい。 だから、料理が下…

「号泣する準備はできていた」江國香織

号泣する準備はできていた (新潮文庫) 作者:香織, 江國 新潮社 Amazon しばらく前から、マインドフルネスや瞑想という言葉を よく聞くようになった。 意識を一つに集中したり、頭の中を空っぽにしたりして 集中力を高めたり、逆にリラックスできるらしい。 …

「年収90万円で東京ハッピーライフ」大原扁理

年収90万円で東京ハッピーライフ 作者:大原扁理 太田出版 Amazon お金で幸せは買えない、、とはよく言うけれど 現実は、やっぱりお金が必要。 だって貨幣社会だもの。 だから、学校を卒業するとたいていの人が 週5日40時間(本当はもっとたくさん)の自分…

「気付くのが遅すぎて、」酒井順子

気付くのが遅すぎて、 週刊現代連載エッセイ (講談社文庫) 作者:酒井順子 講談社 Amazon 週刊現代という雑誌のことは、新聞の広告でちらっと見かける。 実際に手に取ったことは、たぶん、、ないはず。。 強烈な見出しと、性への欲望をあおる写真の数々。。 …

「家族終了」酒井順子

家族終了 作者:酒井 順子 集英社 Amazon 「家族終了」という奇抜なタイトルに、思わずこの本を手に取った。 家族が終了する、、ということを 両親が離婚して、家族がバラバラになるとか 家族の一員が、蒸発するとか音信不通になるとか 血のつながりがある人…

「たちどまって考える」ヤマザキマリ

たちどまって考える (中公新書ラクレ (699)) 作者:ヤマザキマリ 中央公論新社 Amazon 2020年前半、新型コロナウィルスで世界中が翻弄される中 イタリア在住の著者が やむなく滞在せざるを得なくなったこの日本で 文字通り、たちどまって考えたことが綴られて…

「再婚生活」山本文緒

再婚生活 作者:山本 文緒 角川書店 Amazon 「再婚生活」とのタイトルゆえ 著者の夫「王子」とのエピソードが多数でてくるけれど 全般にわたって、著者がうつ病と向き合う日々がつづられている。 ままならない心と体に振り回されながら それでも仕事をし、食…

「きっと君は泣く」山本文緒

きっと君は泣く (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 23歳の桐島椿は、派遣のコンパニオンとして働いている。 祖母譲りの美貌で、常に男性にちやほやされ 会社経営する父の財産で、お金にも困ることなく 勝手気ままな生活を送っていた。 椿には、つき…

「落花流水」山本文緒

落花流水 (集英社文庫) 作者:山本 文緒 集英社 Amazon 1967年から2027年までの60年間が 主人公である「手毬」の人生を中心に描かれる。 シングルマザーの母親の律子に振り回され みじめな子ども時代を過ごした手毬。 高校生の時、母親が裕福な男性と再婚した…

「生きることば あなたへ」瀬戸内寂聴

生きることば あなたへ (光文社文庫) 作者:瀬戸内 寂聴 光文社 Amazon 本著は、5つのテーマに対して これまで著者が発してきた文章を編纂し 加筆、再構成されたものだ。 一 わかれ 二 さびしさ 三 くるしみ 四 いのり 五 しあわせ 人生の苦しみや悩みに 寄り…

「橋を渡る」吉田修一

橋を渡る (文春文庫) 作者:吉田 修一 文藝春秋 Amazon 物語は、春、夏、秋、冬の4部構成。 2014年、実際に起こった東京都議会での 「自分が早く結婚したらいいじゃないか」「産めないのか」といった セクハラヤジを軸に そのニュースに接しながら日常を送る …

「日本の大問題 ~現在をどう生きるか~」養老孟司 藻谷浩介

とても面白い構成の本。 まず、何といっても、序章が長い。 全221ページ中、なんと60ページがプロローグ。 多くの本で、序章には、たいてい、本が出版されるにいたったいきさつとか 本に対する著者の思いとか、本題に入る前の軽いあいさつ的なモノだと思う。…

「内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法」スーザン・ケイン

内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法 (講談社+α新書) 作者:スーザン・ケイン 講談社 Amazon この本を手に取るのは、自分を内向型人間だと思っている人で そのことで、悩みを抱えたり、生きづらさを感じていたりしている人ではないだろうか。そして、…

「恋愛中毒」山本文緒

恋愛中毒 (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 物語は、元カノのストーカーまがいの行為に悩む井口の語りで始まる。 井口は、元カノの追撃から逃れるべく、夜逃げ同然で転職した。 転職先の職場には、パートの中年女性「水無月」がいた。 水無月は、…

「最高の体調」鈴木祐

最高の体調 ACTIVE HEALTH 作者:鈴木祐 クロスメディア・パブリッシング(インプレス) Amazon 「最高の体調」というタイトル名だけを見て 食生活や栄養に関する本だと思って、手に取ったのだが そんな安易な予想は、読み始めた途端に覆される。 本著は、人…

「「他人」の壁」 養老孟司 名越康文

「他人」の壁 (SB新書) 作者:養老 孟司,名越 康文 SBクリエイティブ Amazon 解剖医である養老先生と 精神科医の名越先生という著名な二人の対談本。 面白くないわけがない。 序章「「他人」をわかりたがる現代人」で 他人を理解できるという現代人の思いこみ…

「あなただけじゃないんです」瀬戸内寂聴

あなただけじゃないんです 作者:瀬戸内寂聴 自由国民社 Amazon 俗世のいろんな悩みに著者が答えていくというスタイルの本。 「ワタシだけじゃないんだな」と思えることがたくさん。 一見深刻な悩みも、痛快な回答に逆にホッとさせられるのは 寂聴先生の言葉…

「「自分」の壁」養老孟司

「自分」の壁(新潮新書) 「壁」シリーズ 作者:養老孟司 新潮社 Amazon 「自分」とは、いったい何だろう。 本当の自分、なりたい自分、いやな自分、好きな自分。 自分は一人でありながら一人ではないはずなのに 個性とかアイデンティティとか言われれば 自…

「結局、女はキレイが勝ち」勝間和代

結局、女はキレイが勝ち 作者:勝間 和代 マガジンハウス Amazon 論理的で、歯に衣着せぬ、ストレートな表現で 女性がこの社会で生きていくためのスキルがてんこ盛りに書かれている。 10年以上前の本だが、この本に書かれたスキルは 今の社会でも通じると思う…

「アスパーガール」ルディ・シモン

アスパーガール: アスペルガーの女性に力を 作者:ルディ・シモン スペクトラム出版社 Amazon 先日、ネットで、自閉症スペクトラム障害の診断テストを見つけた。 試しにやってみると、障害の可能性あり、受診を勧めます、、だと。 やっぱりなあと思った。 高…

「DIE WITH ZERO」ビル・パーキンス

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール 作者:ビル・パーキンス ダイヤモンド社 Amazon 人生にお金は必要だ。 多くの人は、お金があれば、多くの苦難を避けることもできると思っているし お金があれば、幸福な人生が送れると思っているし お金が…

「かがみの孤城」辻村深月

かがみの孤城 作者:辻村深月 ポプラ社 Amazon 中学1年生の「こころ」は、学校でひどいいじめを受け、不登校になった。 家の中で、不安と恐怖にさいなまれながら過ごしていたある日 自分の部屋の鏡が突然輝き、こころは鏡のなかに吸い込まれるところから 物語…

「生きるための日本史」安冨歩

生きるための日本史 作者:安冨 歩 青灯社 Amazon タイトルに「日本史」と掲げながら、帯には「私の世界史」とある。 安冨先生の生み出す文章は本当に面白い。 さまざまな事象から独自の仮説を立て、論拠を示し、結論に向かっていく 文章さばきは、帯の写真が…